ヨーロッパSAKE事情 ~Vinexpo2017編~
どうもこんにちは、営業担当のゆうたろうです。
今回私は、フランスのボルドーにおいて2017年6月18日~21日に開催された「Vinexpo2017」へ参加してきましたので、本イベント内のSAKE事情を少し紹介させていただきます。
「Vinexpo」とは、1981年にボルドー商工会議所によって創立され、ボルドーで2年に一度開催される全世界のワインが集まる世界最大のワインイベントです。一般公開はされておらず、ワイン関係者のみが集まるという非常に贅沢なイベントです。
また、フランスでの開催がない年には、香港や東京などのアジア都市で開催されており、2016年5月には香港で、2016年11月には東京・高輪のプリンスパークタワー東京で開催されていたのです。東京での開催の際には、ワイン生産国12ヶ国から数百に及ぶ作り手が来日し、来場者としてはワインやスピリッツ業界やメディア関係者など4000人を超え、大きな賑わいを見せたようです。
Vinexpoにも少し前から日本酒関連のブースは出展されてきました。例えば、2016年に香港で開催された際にも、日本酒のプロモーション及び現地販路拡大を目的として、日本の各地から酒蔵やその卸業視野10社が参加し、開催期間で約82社の世界各国からの業者と商談を行いました。その際に、中田英寿氏が「日本酒セラー」を紹介したことでも話題になりましたね!
さて、今回ボルドーで開催されたVinexpoにも、多くの酒蔵が出展しており、日本政府や業界団体が日本酒の輸出・海外普及に力を入れているのを直に感じる事が出来ました。日本酒関連のブースは、なんと3か所もあり各々で盛り上がりを見せておりました。一つは日本酒造組合中央会主導で設営されたもので、全国から20蔵以上が150平米のスペースに一同に会し、日本酒のPR・促進を行っておりました。その他も、JRE(全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会)主導のブースや、有志のブースがありました。総数で30以上の酒蔵様が参加されたいたのではないかと思います。その中には、今まで積極的に海外進出を行ってきている酒蔵様から、実は今回初めて海外に興味をもって視察に来たという酒蔵様までおり、各々現状の日本酒業界について思うところがあり、業界全体を何とかしようと考えていらっしゃることを非常に感じる事が出来ました。
今回のイベントに参加してもっとも感じたことは、各々酒蔵様おりますが、皆様自分たちだけがよければよいと考えずに、「ALL JAPAN」で業界全体を盛り上げるために日々頭を悩まされているということです。
統計的に見ても、ヨーロッパはまだまだ輸出絶対量が多いとはいいがたい。イベントに参加するにしても、参加費を賄えるような成果が得られないかもしれない。しかし、業界全体として、世界に日本酒を広げていかなければならない!そのために少しでも自分のできることをやろう!とする皆様の姿勢は、本当に素晴らしく、自分のもその中で少しでもお役立ちできることがないか、改めて考えさせられました。
また私は、日本酒造組合中央会の手伝いをしていたのですが、お手伝いする中で、ヨーロッパ各地の日本酒への興味が非常に大きくなってきていることを改めてひしひしと感じました。色々酒蔵様のお手伝いで通訳などをしながら来場された方々に話を伺っていると、日本酒を使おうと思っているプレーヤーはヨーロッパ全土で広がっているようです。しかし、日本酒業界につながりがあるわけではない、また日本まで実際に何度も足を運んで一軒一軒酒蔵にアプローチする余力もない、といったインポーター様にとって、このようなヨーロッパ現地で開催されるイベントに多くの酒蔵様が参加されることは非常にありがたいし、直接声を聴けることでより日本酒を好きになった、とおっしゃっていました。
さらに、今回のVinexpoでは新たに「日本酒試飲レクチャー」も開催され、3種類の日本酒と2種類の焼酎の試飲をしながらそれぞれの酒蔵様からの説明をされておりました。私はこのセミナーの受付をしておりましたが、開始30分前から長蛇の列ができ、100席の会場が一瞬でいっぱいになっておりました。ここでも改めて、日本酒の存在感が大きくなっていることを感じる事が出来ました。
この波に乗って日本酒をもっと知ってもらい、たくさんの方々にSAKEを楽しんでいただけるよう、これからも精一杯努めていきます!
以上、「Vinexpo2017」のSAKE事情でした。
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