いますぐ使える!貿易ピンポイント豆知識 ~コンテナってなに?~
こんにちは、貿易担当のけんじろうです。
みなさん、輸出する際にデリケートな日本酒はどのように運ばれているのか気になったことはありませんか?今日は様々な輸送手段があるなかで、特にコンテナ船で海上輸送する時に使用する“コンテナ”についてお話しします。
輸送は主に“空便”と“海便”の2通りの方法で行われます。メリット・デメリットは、空便は届けるのが早いけどコストが高い、逆に海便は時間がかかるけどコストは抑えられるといったところです。
海便では、みなさんも港で目にされたことは一度はあるかもしれませんが“コンテナ船”をつかって輸送を行います。船の上に様々な色の鉄製の箱が積まれたあの船です。このコンテナ船は様々な荷物が積まれ一度に現存最大の船で約20,000本ものコンテナが同時に積み込まれます。
また、コンテナ船に積み込まれるコンテナにも、荷物の大きさや特性に応じて様々な種類があり日本酒の輸送では“ドライコンテナ”と“リーファーコンテナ”を使用します。
ドライコンテナは、常温輸送で使用するコンテナです。温度による影響を受けにくい商品や、日本酒でもしっかりとしているタイプのものはこちらを利用することも多いです。またコンテナ内の温度は船の航路によっても左右されるので、事前に航路も確認しておく必要があります。
リーファーコンテナは、温度管理ができるコンテナのことです。-25度から+25度の間なら0.1度間隔で調整することができます。昨今人気の、生酒や無濾過酒などを輸送する際は必須ですね。しかし、温度管理ができる反面こちらのコンテナは空冷設備を搭載しているので、積めるお酒の本数は少なくなってしまいます。
コンテナでは一度に約5000本から大きいものでは約10000本運ぶことができるのですが、少量でもコンテナの一部を借りて輸送したいという需要はあります。そんな時はLCL(Less than Container Load)という輸送手段でコンテナ内のスペースを借りて商品を届けることができます。
このLCLでは、現在はほとんどがドライコンテナになっており、温度管理のされたリーファーコンテナは限られたルートに限られた時期しか輸出できないようです。しかし、日本酒や日本食に必要な食材などの輸出量は確実に増えているので、これらの温度管理が必要な商品を少量でも送って欲しいという現地の需要は確実に高まっています。
海外でも日本酒が理解されてきてファンが増えている中で、少量でも温度管理された繊細な酒が海外の日本酒ファンに届けられる日はそんなに遠くないかもしれません。
少しは参考になりましたか?
それでは、また次回まで。
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